40代以降の女性に多く、まれに妊娠・出産期の女性にも生じます。症状は親指~薬指にかけての掌側のしびれに始まり、進行すると親指の運動麻痺を生じます。
腕から掌に向かう正中神経が手首の手根管で圧迫されて起こります。原因は不明ですが、ホルモンの影響や手の使い過ぎなどの過負荷、手首の骨折などが要因となります。
当院では手首の骨状態の確認のためにX線・MRI検査を行いますが、正確な診断のためには神経電動速度検査が可能な病院での再検査が必要となります。
ほとんどの方が薬物療法とリハビリテーションで保存的に治療されます。掌の筋肉の重度な萎縮を認めた場合、他院での手術を薦めることもあります。