ロコモティブシンドローム(運動器症候群)は、骨、関節、筋肉などの運動器の障害により、移動機能が低下し、要介護状態になるリスクが高まる状態を指します。特に高齢者に多く見られます。症状には歩行困難、バランスの低下、筋力低下、関節の痛みなどがあります。
主な原因には、加齢に伴う筋力低下や関節の変形、骨粗鬆症、関節炎、椎間板ヘルニア、運動不足などがあります。また、転倒や怪我もロコモティブシンドロームの引き金となることがあります。
ロコモティブシンドロームの診断には、歩行速度や立ち上がりテスト、バランステストなどの身体機能評価などが行われます。また、必要に応じてX線、MRI、骨密度測定などの画像検査が行われ、総合的に判断します。
運動療法を中心に筋力トレーニングやストレッチ、バランス訓練などが行われます。症状が重い場合や特定の運動器疾患がある場合は、薬物療法や手術が検討されることもあります。