大腿骨が脚の根本で折れる骨折。80歳前後の高齢者に多く、日本では年間約15万人に起こっています。この部位を骨折すると歩行が困難となり、また股関節の機能が低下するためにしゃがむ、またぐなどの動作が困難となります。この骨折が原因で寝たきり、要介護となる人も少なくありません。
骨粗鬆症を罹患している人の転倒が大多数を占めます。
主にX線検査により骨折の有無、および転位による変形の程度が診断されます。
頚部骨折で歩行再獲得を目指す場合、ほぼ手術治療が選択されます。転子部骨折で転位のある場合は、こちらもほぼ手術治療が選択されます。術後の状態が安定していれば、早期から歩行練習のリハビリを開始します。保存的治療、もしくは術後安定性不良の場合は段階的な荷重練習のリハビリを開始します。